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0467-85-1122(代表)
   
 

脊柱側彎症について

脊柱側彎症の治療はどのようなものがあるのでしょうか?

装具療法、そして手術療法があります。側彎症の初期のカーブが軽い時期で(Cobb 角25度ぐらい)、さらに進行することが予想される場合には、装具療法を行うのが一般的です。 装具療法にもかかわらずカーブが進行増悪する場合には、手術治療が一般的な選択肢になります。 手術には、後方矯正固定術と前方矯正固定術があります。

後方矯正固定術は背中の正中に手術創をおいて、脊柱の後方の要素を展開してそこへスクリューやフックを挿入してロッドと連結して、脊柱をねじり戻す操作や、圧縮や牽引といった操作を加えて、脊柱を出来るだけまっすぐに、同時にねじれをできるだけ減らすものです。 一般的に前方矯正固定術と比べて固定する脊柱の範囲が長くなります。固定力は強固です。

前方矯正固定術は、開胸して、脊柱の前方要素を展開して、そこへスクリューを挿入してそれをロッドと連結して、脊柱への圧縮操作や、ねじり戻す操作を加えて、脊柱を出来るだけまっすぐに、同時に出来るだけねじれを除くものです。 一般的に後方矯正固定術と比べて4椎体ほど固定範囲は短くなります。脊柱変形に対する矯正力は強力です。

小切開での脊柱変形前方矯正固定手術とはどのようなものでしょうか?

上述のように、前方矯正固定術は、短い固定範囲で強力な矯正力を発揮します。しかしながら、胸椎のカーブに対しては、従来、肩甲骨周囲から乳房下前までの長い斜めの切開を必要としてきました〔図8-1〕。脊柱の変形が矯正できても、大きな手術痕が残るのは患者さんにとって喜ばしいことではありません。

そこで、小切開で脊柱変形の前方矯正固定術が出来ないかと考え、それを可能にする手術システムについて1994年から研究開発を進めてきました。1995年からは日本の医療器械メーカーとの共同開発として、新しい手術システムの開発を進めてきました。 すなわち、脊柱変形の前方矯正固定術を内視鏡を利用しながらわきの下の小切開で行います。これは江原の考案で、日本の医療器械メーカーと共同で10年以上ににわたり研究開発と臨床を行ってきました。 わきの下のライン上の6-7箇所の2cm程度の小切開で、あるいは6cm前後の2-3箇所の小切開で手術を行います〔図8-2〕。手術痕がわきの下、すなわち上腕の下に隠れて目立たなくなります。体の前からは、手術痕がまったく見えませんし、体の後ろから見ても手術痕があまりわからないことになります。〔図8-3〕


▲図8-1

▲図8-2

▲図8-3 特発性側彎症に対する小切開手術の創部
手術痕がわきの下に隠れてわかりにくい

現在までに、40例以上の小切開での前方矯正固定術を行なってきました。高い矯正率を得ることができます。手術創がわきの下に隠れますので、手術痕があまり気にならなくなります。若い女性が多い特発性側彎症の治療にとって利点になります〔図8-4〕


図8-4 特発性側彎症に対する小切開手術、術前・術後

また、胸腰椎カーブに対しては、従来の胸椎カーブに類似した胸郭や腹壁の大きな斜切開ではなくて、体幹の腋窩線(わきの下の延長線上)上を縦方向に出来るだけ短い手術創で切開して、手術を行う方法を開発してきました〔図9-1〕。 この場合も、胸椎と同じように手術痕が体の前からも後ろからも見えません。本法も高い矯正率を得ることができます〔図9-2〕。 胸腰椎カーブでは骨盤が傾斜して、ベルトやスカートのウエストラインが傾くとか、スカートの裾が傾くなどということが発生しますが、術後には、脊柱がまっすぐになり、骨盤の傾斜が消失します〔図9-3〕


▲図9-1


▲図9-2


▲図9-3